【お金】博士課程のお金事情

博士課程

こんにちは,

今回は,博士課程のお金事情に関して説明します. 要は,生活費をどうしているか,です.

私の周りでは主に以下の5つの生活費稼ぎ方が見られました.

  1. DC1またはDC2
  2. TA,RAなど学務・研究にかかわる仕事
  3. 大学独自の支援制度(卓越大学院など)
  4. 奨学金
  5. アルバイト
  6. 起業・自営業

それぞれ解説していきます.

DC1またはDC2

知っている人も多いと思いますが,日本学術振興会 (https://www.jsps.go.jp/j-pd/pd_gaiyo.html) の特別研究員制度の一つです.

年間240万円 (2020年当時)の額面報酬と,研究費が少しつきます.額面で月収20万円,手取り換算 15-17万円ですので,個人的には,都心で暮らすには少々ギリギリ,郊外で家賃の安いところであれば,なんとか貯金が少しできるといった感覚です.

DC1は修士2年(M2)のときに申請し,採択されれば博士1年(D1)から3年間この報酬が発生します.DC2はD1またはD2の時に申請でき,採択されれば,それぞれD2またはD3から二年間この報酬が発生します.

申請しても全員が合格するわけではなく,直近では2割程度の採択率となっています.ですので,いかに採択される申請書をかけるかが鍵となっています.

優秀な博士学生が申請して,その一部が採択されても額面240万円というのは大変複雑ですが,好きな研究をしながらお金をもらえる方法ですので,申請できるのであれば,ぜひとも申請しましょう.

余談ですが,「博士課程には進むけれど採択される気がしないので,申請しない」という人がいますが,申請書は真面目に書くことを強くお勧めします.主に以下の3つの理由からです

  • 申請書を書くことで,今後の自分の研究計画をクリアにすることができるため
  • 申請書書きで培われる「自分の研究内容を一般の研究者にわかりやすく伝える能力」は,学会発表・科研費申請などでも役に立つため
  • 業績がなく採択されないと思っていたけれど,たまたま採択される,ということもなきにしもあらず,なため

また,DrくらげさんというYoutuberの方が,「学振必勝講座」という動画をアップしているため,みてみることをお勧めします.私は学振は落ちたので何もアドバイスできることはありません...

TAやRAなど学業・研究に関わる仕事

TAはTeaching Assistant, RAはResearch Assistantの略.大学によって具体的な内容は変わってきますが,TAは主に大学/大学院での授業の補助(資料配布,授業準備など).RAは研究の補助,となります.

特にRAの中には,自分の研究をやればよく,追加の業務は必要ないものもあります.博士学生の支援という名目で,ですね.

どちらもDC1/DC2と比べれば金額は少なく,多くても月10万円弱くらいが多いと思います.実家暮らしとか,他の収入源と掛け持ちであれば生活できそうです.

申請が必要ですが,採択はDC1/DC2よりは通りやすい傾向にあります.

また,TA/RA以外にも,場所によっては研究に関連する特殊な業務・謝金が出るもあります.私が聞いたことがあるのは

  • キャンパス内展示のガイドの仕事
  • アウトリーチイベントの運営(高校生向けの教育イベントなど)
  • 心理学や社会学の実験の被験者
  • 大学図書館の窓口対応

などです.いずれもそれだけで生活できるレベルの収入ではないですが,研究が生かせる,研究室から近いのでやりやすい等のメリットがあります.

大学独自の支援制度

各大学に設けられた博士人材育成プログラムなどです.卓越大学院・リーディング大学院などが有名です(https://www.jsps.go.jp/j-takuetsu-pro/ ).私がお世話になったのもこの制度です.

報酬額はものによってバラバラですが,DC1/DC2並みの金額をもらえるものも多いです.

申請もDC1/DC2同様必要で,採択率も決して高くはないです.ですが,大学内での制度ですので,日本全国の博士と競い合うDC1/DC2と比べて,競争率はまだマシだと思います(定量的にそうなのかはわかりません…)

私の場合は雑所得という所得分類でもらっていたので,経費を自分で計算し確定申告して,節税したりしていました.特に節税で参考になったのは以下サイトです.

学振・リーディング大学院の税金関係 · 0x90

「家内労働者等の特例」を使えば65万円ほど経費にできるそうですが,私は税金に関しては専門ではないので,あくまで自己責任で判断してください.

また余談ですが,自分で確定申告をすると,思ったより税金が取られていることをしり,いかに節税するかを考えたくなります.支払い調書の見方や節税の仕方について学モチベーションができ,会社員になっても活用できるものもあるため非常に勉強になりました.

奨学金

いわゆる借金です.https://www.jasso.go.jp/shogakukin/

無利子のものと有利子のものがあります.

私も大学生の頃は有利子で借りていましたが,博士学生うちに返還しました.その際に,学生であるため返還猶予を申請し,お金が貯まった段階で一括で支払ったため,実質無利子で借りれました.

また,大学院で借りたものであれば,業績の優秀さが認められれば,返還を半額免除・全額免除してもらえることもあるそうです.よければ調べてみてください.

特に優れた業績による返還免除

アルバイト

飲食店アルバイト,塾講師,イベントスタッフなど色々です.コンビニバイトは聞いたことありませんが…

研究に専念するのであれば,時給型のアルバイトはあまりお勧めしません.私もM1の時にはアルバイトをしていましたが,研究の時間をもっと捻出したいために辞めました.アルバイトに時間を取られてしまうとなんのために大学院に進んだのかがわからなくなってきてしまうという経験をしました.

起業・自営業

少ないですが,優秀な学生の中には自分で仕事を作る人もいます.社員十数人の会社を作った社長兼博士学生という方にも会ったことがあります.仕事の合間に博士論文書いていて,本当に人間かと疑いました.

さいごに

博士課程まで進むと,同期の友達の多くも働いていたり,人によっては家庭を持っていたりして,自分の金銭的余裕のなさに焦る人もいるかと思います.博士学生で,実家が太いとか事業を始めるとか出なければ,それほど裕福な暮らしは望めません.

ですが,個人的には博士学生を終えてみて,この5年間は無駄ではなかったと感じています.少なくとも今の会社では博士課程の経験が生きていますし,自分の研究に没頭できたあの時間,ある物事を,自分が初めて世の中で明らかにしたんだという誇りは,何物にも代え難いものだと思います.

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