【マルチ勧誘】東大卒がマルチ勧誘を受けてみた【体験談】

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なるふぉです。

先日、高校の同級生から急に電話が来ました。

もしかして恩師が亡くなったのか!?とびっくりして電話に出てみたら

旧友「最近元気かなーと思って」

といわれて肩透かしされた…続けて、

旧友「最近立ち上げる事業があって、もし興味があったら協力してくれない?カフェでも入って話しよう」

その瞬間、(これ、もしかして怪しい勧誘では?)と思った。

なるふぉ「ちょっと忙しいかなー。不要不急で出歩くのもちょっと避けてて。」

こういう時、不要不急の外出自粛が言い訳になるのは都合がいいなと思った。

旧友「そうかー。オンライン会議でもよい?」

NOと言えない性格なので、オンライン会議ならOKと言ってしまった。

事業の立ち上げ?投資?詐欺?

オンライン会議になると、2人入ってきました。

Aさん:紹介してきた旧友

Bさん:Aさんよりも事業に詳しいという人

最初は雑談から入り、徐々に、

A「将来のお金の不安はない?」

なるふぉ「まあ、多少は」

A「今回の話は、事業立ち上げメンバーになれるし、将来的には”不労所得”を稼げるようになるよ」

A「まずはBの話を聞いてみてよ」

な「お、おう…」

B「初めまして、では、事業の紹介をさせていただきますね。…..」

約2時間の事業説明が始まった。

事業の概要

詳しく書くと特定されるため、少しぼやかして書くと、以下の通りです。

・あるサービスを立ち上げ中で、2021年中に一般公開予定。

・一般公開後、サービスの一般会員は1000万人(!)を予測している。

・ビジネス手法は特許を取っている(?)ため、他社が真似することはできない。

勧誘の概要

で、勧誘の内容は、

「一般会員ではなく、新規事業の特別会員(モニター 兼 投資者 兼 紹介者)にならないか」

というもの。

モニター:新規サービスのテストとしてモニターとして使って欲しい。

 安くホテルに泊まれたりなど、お得な福利厚生サービスもある。

投資者:事業運営のために、資金が必要。1口から5口買って、出資する。

 一口は約10万円。

 サービスが一般公開されれば、口数に応じて報酬が毎月支払われる。

紹介者:いわゆる投資者を広げる役割。知人友人を紹介して、立上げ会員を増やす。

 入会してくれた人数に応じて報酬を支払う。(今回のAさんBさんもこの役割で私に紹介してきた。)

・現在、特別会員は数万人。

疑問点

聞けば聞くほど、疑問・不信感が湧いてきました。

一例を紹介すると、以下の4点です。

疑問1:そもそも特許取得が嘘

相手は「このビジネスモデルで特許取ってます」と言っていて、特許のページを見せてきました。

出願ではなく、取得できているのか?と聞いたところ、「出願ではなく、取得済みです!」と自信満々に答えてきました。

確かに、見せてきたページは公的なものですが、これは

「取得された特許のページ」ではなく、「特許出願されたものが一般公開されたページ」だった。

出願された特許は、特許が承認されようがされまいが、2年後に一般公開されます。

さらに、出願後、3年以内に出願審査請求を別途申請しなければ、審査自体されません。

ページでは、審査状態が「未査定」となっていて、さらにすでに3年経過しているため、そのうち特許出願は棄却されるでしょう。

さらに、特許出願書類が稚拙です。理科系の文書に慣れている人からすると、曖昧な表現が多く、意味がふわふわしすぎ。これでは、特許として承認されない可能性が高そうだと感じました。

疑問2:会社の目的が意味不明

その会社が特別会員を集める目的と、行動が一致していない点も、疑うべき点です。

Bさんが述べる会社の目的としては、まとめると以下3点になりました。

目的①;多数のテストモニターから「ビッグデータ」をたくさん集め、サービスの質を向上する

 多くの人を集めたいのであれば、参入障壁をなるべく下げる必要がある。

 なのになぜ、入会が高額なのか…?

目的②:一緒に盛り上げてくれる仲間が欲しい

 単なる会員で、サービスに口出しとか、事業に協力できないですよね?

 Bさん自体もその会社と雇用関係すらないし。

目的③:サービス向上のための資金を集めたい

 入会金額の7割は紹介者(とその上の紹介者)の懐に入るという。

 資金を集めたいのであれば、紹介者の利益が多すぎますよね?

 

そもそも複数の目的を1つで達成するのは、よっぽどうまいやり方でないといけない。
今回のものは、複数の目的が相反するものになっているので、一つのシステムでやろうとするのは無理があります。

本来の目的が実は別のところにあって、無理矢理目的を作ったため、こんなにガバガバなシステムになっていると感じてしまいます。

疑問3:報酬がポイント支払い

 さらに、契約書面をみると、報酬は現金ではなく、会社独自のポイントで支払うらしい。

 会員は株主でもないし、ポイントの価値は会社が独断で変えられる… 。

 また、会社自体がなくなればポイントの価値は0円ですよね?

疑問4:契約書面が稚拙・紹介人の知識が不足

契約書面も穴だらけで、本当に社会人が作ったものなのか疑ってしまうレベルでした。

たとえば、サービスを使用して不利益を被った際の対応が不明とか、言葉の定義が曖昧なままだったりとか。文面だけでもまともな会社でないことが伺えます。契約書・同意書をちゃんと読むのは大切ですね。

また、AさんBさんともに事業やシステムの誤認識が多く、話にならなかったです。

 例えば、

  ・特許出願中状態なのに、「特許をすでに取得した」と明言

  ・契約書面には「自分の下に紹介者が1人以上いることが報酬を得る条件」
   と書かれているのですが、Bさんは「紹介者がいなくても報酬を得られる」と明言。

会社員がお客さんに同じような説明をすると、めちゃめちゃ怒られるレベルの誤認識です。(こんなんで金を稼げるのか…)

まとめ

やはりまともな投資案件は一般人には降ってこないんだと再認識しました。

こういう怪しい案件に騙されないリテラシーをつけることは、資産を守る上で非常に重要ですね。

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